とある総合診療医のノート

地方病院勤務総合診療医の日々の勉強・学びのアウトプット

ステロイド

ステロイドの副作用・予防

はじめに ステロイドは非常に多種多様な副作用があり、副作用は必発といっても過言ではない。そこでステロイド投与中の患者には副作用を予防する治療が必要となってくる。そこで副作用の出現時期などを理解することは必要不可欠である。 副作用の出現時期 開…

ステロイド治療の基本 まずはここから

はじめに ステロイドは臨床において最も使用される薬剤の一つであり、その重要性は輸液・抗菌薬選択に次ぐと筆者は考えている。そこでこんかいはステロイド治療における基本事項をまとめる。 ステロイドは大きく分けて3つの役割を有しており、それは抗炎症…

脳腫瘍における脳浮腫の軽減(転移性脳腫瘍を含む)

はじめに 脳腫瘍では腫瘍周囲の浮腫があり、これの軽減のためにデキサメタゾンが使用されることが多い。投与により70%の症例で臨床症状の改善が見込まれる。投与開始より24時間以内に神経症状の改善を認めることが多い。 処方例:デキサメタゾン(デキ…

Bell麻痺やRamsay Hunt症候群でのステロイドの使い方

はじめに Bell麻痺やRamsay Hunt症候群は治療が遅れたり、失敗したりすると顔面神経麻痺などを残す。そのため機能予後の観点から疑えば、経過観察という選択肢はない。しかし治療に際して比較的高用量のステロイドを使用することが多いため治療を躊躇してし…

ステロイドカバーについてまとめてみた

はじめに 1 ステロイド使用者の周術期・急性ストレス期にステロイドカバーが必要な理由は? →内因性のステロイド分泌が抑制されているため 2 ストレス時急性腎不全ではどのような症状、検査所見があるか? →低血糖・ショック、意識障害、電解質異常(低ナ…

喘息発作に対するステロイド治療

Q、ステロイドは内服より点滴のほうが良いのか? →喘息発作に対する全身ステロイドは点滴でも内服でも効果は変わらない。重症発作以上では内服が難しいこともあるので点滴のほうが無難だが、中等度であれば内服でも構わない。 ・喘息発作に対する全身性ステ…

ステロイド治療の基本

はじめに 内科医たるもの確実に使いこなせておきたい治療は3つある。それは輸液、抗菌薬そしてステロイドだ。特にステロイドはその作用〜副作用対策まで学ぶことが非常にたくさんあり、今回はステロイドを使う上での最低限ステロイドの作用についてまとめる…

ステロイドの副作用・予防

はじめに ステロイドは非常に多種多様な副作用があり、副作用は必発といっても過言ではない。そこでステロイド投与中の患者には副作用を予防する治療が必要となってくる。そこで副作用の出現時期などを理解することは必要不可欠である。 開始当日から 不眠、…

リウマチ膠原病疾患でのステロイドの使い方(関節リウマチとリウマチ性多発筋痛症)

関節リウマチ 症例1 脊椎圧迫骨折の既往がある65歳女性。1ヶ月前からの多関節痛を主訴に近医を受診した。左右2〜5指のDIP関節、右肘関節、左膝関節に主張、疼痛あり、血液検査でリウマトイド因子と抗CCP抗体が陽性であった。関節リウマチと診断しメト…

感染症へのステロイド治療

はじめに 感染症にステロイド?一昔前では免疫を抑えるステロイドを感染症に用いることは普通ではなかったが今となっては様々に使用されている。しかしエビデンスはそれほど確立しておらず唯一あるのは細菌性髄膜炎に対してと敗血症性ショックに対してのみで…

ステロイド外用薬の基本知識

ステロイド外用薬の基本知識についてまとめてみる まずはステロイド外用薬の強度→5段階に分けられる Ⅰストロンゲスト:デルモベート、ダイアコート Ⅱベリーストロング:アンテベート、フルメタ Ⅲストロング:リンデロン、フルコート Ⅳミディアム:ロコイド…