とある総合診療医のノート

地方病院勤務総合診療医の日々の勉強・学びのアウトプット

逆流性食道炎に抗コリン薬を使ってはいけない理由

逆流性食道炎に抗コリン薬禁忌の理由


胃食道逆流症とは酸性である胃の内容物が食道に逆流することで食道を傷つけてしまう疾患である。

治療法としては胃酸の分泌を抑える薬剤であるプロトンポンプインヒビターやヒスタミンH2受容体拮抗薬などが用いられる。

抗コリン薬は胃酸の分泌が少なくなるので一見治療薬として有効そうであるが、胃の動き自体も抑制し、胃酸がたまりやすくなるので使ってはならない。つまり溜まった胃酸が逆流してしまうのである。

またそのほかにもカルシウム拮抗薬や硝酸薬なども下部食道括約筋を弛緩させて胃酸の逆流を促進してしまうために用いない。