とある総合診療医のノート

地方病院勤務総合診療医の日々の勉強・学びのアウトプット

いつ結核を疑うか 

はじめに

結核診断の第一歩は結核を疑うことである(決して稀な疾患ではない)

アメリカのガイドラインによると次の状況で結核を疑う

・2−3週間以上続く咳+(発熱、寝汗、血痰、体重減少のうちの1つ以上)

結核リスクの高い患者で原因不明の呼吸器症状が2−3週間以上持続する場合

結核リスクの高い患者が肺炎と診断され7日以内に改善しない場合

結核リスクの高い患者が、結核らしい胸部レントゲン上の異常を認めた時 

結核リスクの高い患者とは…

・リスクのある既往歴:糖尿病、慢性腎不全、喫煙歴、HIVステロイド免疫抑制剤の使用、血液疾患、痩せ型、珪肺、胃切除後、空腸回腸バイパス術後

・最近の肺結核患者への暴露

結核蔓延国(東南アジア、アフリカなど)で出生もしくはそこからの5年以内の移住

・静注麻薬使用者、医療を受けれない集団

結局はリスクがいくらあっても症状がない限り検査をすることはないので2−3週間以上続く咳+(発熱、寝汗、血痰、体重減少のうちの1つ以上)を頭に入れておくことが重要かもしれない。