とある総合診療医のノート

地方病院勤務総合診療医の日々の勉強・学びのアウトプット

夜間小児科外来 嘔吐・下痢・腹痛編

はじめに

 これらが主訴で夜間外来を受診する子供はかなり多い。特に嘔吐は子供には頻繁に起こる。原因は胃腸炎が多いが対応について概説する。

何はともあれバイタルサインが整っていれば浣腸!

浣腸して便の状態を観察するのが一番大切である。そのためにはまずはバイタルサインの確認を

浣腸は50%グリセリン液1〜2ml/kgで施行する。

・小児の腹痛で最も高頻度なのが機能性便秘症である

症状のメインが腹痛であれば鑑別は以下のものがある

イレウス ・虫垂炎 ・腸重積 ・ヘルニア ・精巣・卵巣捻転 ・子宮外妊娠 ・DKA ・IgA血管炎など

機能性便秘症であればグリセリン浣腸+レントゲン(便貯留・腹部ガス像の確認)

整腸薬処方し家でも排便があるか保護者に確認してもらうことを説明。翌日かかりつけ受診。

嘔吐・下痢が症状としてあれば

・まずは浣腸し便を観察。下痢であればアデノウイルスロタウイルスノロウイルス(3歳未満)の検索。

・整腸薬(ビオスリーなど)処方し帰宅。日中に医療機関受診を。