とある総合診療医のノート

地方病院勤務総合診療医の日々の勉強・学びのアウトプット

整腸薬と止痢薬の使い分け

整腸薬

整腸薬は生菌製剤と耐性乳酸菌製剤の2種類がある。これら製剤の添付文書における効能・効果は生菌製剤は「腸内細菌叢の異常による諸症状の改善」、耐性乳酸菌製剤は「抗生物質、化学療法剤投与時の腸内細菌叢の異常による諸症状の改善」とされている。

 生菌製剤にはビオフェルミン配合散、ビオフェルミン錠剤、ラックビー、ミヤBM、ビオスリーなどがある。耐性乳酸菌製剤にはビオフェルミンRやラックビーRがある。整腸薬に関してはいずれもエビデンスに乏しく経験的に用いている状態。基本的には臨床現場では下痢便秘などの便形状の異常を正常化する目的に使用し耐性乳酸菌製剤は抗菌薬治療の際に限定して用いる。

止痢薬

 かつては様々な止痢薬が臨床現場で用いられたが、現在は下痢の治療よりも原疾患の治療が優先されること、またクローン病など下痢を呈する様々な疾患における原疾患の根治療法の進歩により止痢薬はロペラミド(ロペミン)以外はあまり用いられない。ロペラミドはオピオイド受容体作動薬で腸管の運動・分泌を抑制する。ロペラミドは各種下痢症に用いられるが、偽膜性腸炎に対しては原則禁忌であり、一般的には細菌性の下痢には用いるべきではない。止痢薬は一般的使用が原則で原疾患の治療の方が優先される。下痢型過敏性腸症候群では塩酸ラモセトロン(イリボー)が用いられる。